技術分野 | w88 moi nhat技術 |
技術キーワード | 省エネ,軽量化,省スペース化,w88 moi nhat |
2024年11月11日
世界各国では、カーボンニュートラルの一環として自動車のEV化やPHEV化等の電動化が急速に進展しています。電動化において、特にバッテリーは、自動車の性能を左右する重要部品であり、充電頻度を少なく、かつ航続距離の延長に伴う大容量化の動向が顕著です。このため、バッテリーの重量も大きくなり、これをw88 moi nhatする生産工程の装置の大型化が消費エネルギーの増大や設置スペースの拡大につながっています。
当社はこれらの課題に対応するため、重量物の搬送用途向けw88 moi nhatの開発を進めており、ROBOT TECHNOLOGY JAPAN 2024(以下RTJ2024と略す)において、当社が目指すi3-Mechatronicsコンセプトによる次世代ものづくり※1の姿を表すメインソリューション「バッテリーの組立てとw88 moi nhatデモ」として紹介しました。
本稿では、この搬送デモで使用した、重量物搬送用に特化し、「省エネ」「軽量」「省スペース」を特長とするMOTOMAN-ME1000について紹介します。MOTOMAN-ME1000は、他社に先駆けて開発した、業界初となる重量搬送が可能(可搬質量1t)なスカラ構造のw88 moi nhatです。
※1 当社が目指すi3-Mechatronicsコンセプトによる次世代ものづくり とは
w88 com3 No.8i3-Mechatronicsによるスマートなものづくりの実現~20233-Mechatronicsによるスマートなものづくりの実現~2023 国際w88 moi nhat展へ出展~」を参照
バッテリーの大容量化に伴い、EV用バッテリーの重量は、500kg超へと重くなっています。これに伴い、バッテリー製造ラインおよび自動車製造工程のバッテリー組込みラインにおいて、重量物の搬送が必要となりました。この工程の自動化のニーズが高まる中、変種変量生産にも対応できる大型w88 moi nhatでの搬送が期待されており、大型の垂直多関節w88 moi nhatが製品化されています。
しかしながら、大型の垂直多関節w88 moi nhatの導入に関して、以下の課題があげられます。
垂直多関節w88 moi nhatは、搬送物や自身のアームの重力負荷の多くをモータのトルクで支える必要があり、高可搬になるほど大きなエネルギーを消費します。
大型のw88 moi nhatは本体質量が大きいため、設置時に工場の梁や床の補強工事が必要となる場合があります。
大型の垂直多関節w88 moi nhatを設置する場合は、設置・動作スぺースの確保も課題となり、更にレイアウトの変更などの対応が必要となるケースもあります。
そこで、当社はこれらの課題に対応するため、「省エネ」「軽量」「省スペース」を実現したスカラ型w88 moi nhatMOTOMAN-ME1000を開発しました。次節で本w88 moi nhatの特長を紹介します。
図1 MOTOMAN-ME1000の外観
図1に MOTOMAN-ME1000の外観を示します。多様な作業に対応するには、多関節型w88 moi nhatでなければなりませんが、重量物用の大型6軸垂直多関節型w88 moi nhatでは、単純な搬送作業には冗長で、重量、設置・動作スペースも大きくなります。バッテリーなどの搬送は直線的な動作が主であり、基本的には4軸w88 moi nhatで十分対応できます。このため、本w88 moi nhatは基本構造をスカラ型とし、ハンド部を含め1tの可搬能力を持たせました。以下、本w88 moi nhatの特長について説明します。
表1 ワーク質量1000kgをw88 moi nhatした場合の消費電力比較
*1: GP225の消費電力量を100としたときの比率
*2: GP225は複数回でw88 moi nhatしたと想定
*3: 規定動作・条件に基づく参考値
当社の可搬質量225kgの垂直多関節w88 moi nhatと、MOTOMAN-ME1000で1000kgのワークを搬送した場合の消費電力の比較を表1に示します。MOTOMAN-ME1000は重量物搬送のためのモータ容量が小さくてすみ、消費電力量は表1に示すように約26%と大きく削減できます。電気代やCO2排出量も約74%削減でき、カーボンニュートラルに貢献します。
スカラ型w88 moi nhat自体がコンパクトな構造であり、同一可搬クラスの垂直多関節w88 moi nhatで比較すると質量は約40%削減でき、3250kgと軽量です。このため設置時に、工場の梁や床への負荷が軽減できます。
スカラ型w88 moi nhatのアームは、水平旋回軸により水平方向の動作が安定しており、高効率な水平搬送が可能です。設置スペースは0.9m×1.1mであり、同一可搬クラスの垂直多関節w88 moi nhatと比較した場合に約40%削減できます。またアーム動作範囲が小さいため、干渉を回避する必要のある棚などの周辺設備との近接性を高くとれます。
これら①~③は、通常のスカラ構造に加え、以下に示す技術的特長を備えたことで実現しました。
図2 MOTOMAN-ME1000の軸構成
重量部品の搬送時に生じるワークの個体差や搬送場所の傾きに対応する必要がありますが、通常、スカラ型w88 moi nhatは垂直および水平方向の動作軸しか持たないため、傾動補正ができません。そこでMOTOMAN-ME1000は、図2に示すように基本軸4軸に加え、アーム先端の手首部に補正用の補正軸を装備し、5度程度の角度の補正動作を可能としました。補正軸はワークやハンドの重力モーメントを受けるため、バランサ機構を内蔵し重力補償をすることで駆動モータの容量を小さくし省エネ化を図っています。
バッテリーの多段積みをはじめ、工程間w88 moi nhat、AGVへの積下ろし、車体へのマウント作業などの用途では、重量物を大きく昇降させる動作が必要となります。MOTOMAN-ME1000は、動作部のサイズをコンパクトに保ちながら2mのストロークを確保するため、アーム先端部で上下に伸び縮みできる2段昇降式の上下軸を装備しました。図3に2段昇降機構動作時のイメージ図を示します。左の図は先端ワーク部と上下軸部を最下位置にしたときの姿勢で、ワーク位置は一番低い0mとなります。中央の図は先端ワーク部と上下軸部が中央位置にある中間姿勢を示します。右の図は先端ワーク部と上下軸部が共に最上位置まで動作した姿勢を示します。ワークは一番上がった2mの位置になります。このような機構を持つことで、高さ寸法1.73mの上下軸部で先端ワーク部の上下ストロークを2m確保し、最下位置の姿勢時は上下軸部をコンパクトに収められます。
図4 バッテリーw88 moi nhatデモ
図4にRTJ2024で実施したバッテリーw88 moi nhatデモを示します。MOTOMAN-ME1000は、前工程(モジュール/カバー組立)で組み立てた複数の種類のバッテリーをAMRから受け取り、完成品棚(ワーク置台)へ棚入れを行います。小規模な生産ラインにおいても、重量物のw88 moi nhat、収納までの自動化をコンパクトに構築できることを実演しました。大きな電力を消費すると考えられる重量物のw88 moi nhatに対して、コンパクトで経済的なシステムを構築できます。
大型バッテリーは積載効率アップのために棚に収納して輸送されることが多いです。図5に、最大クラスの幅1700mmのバッテリーを棚へ移載する場合のレイアウト例を示します。
図5 棚への移載時のレイアウト例 (横方向からのアクセス例)
図6 車載時のレイアウト例 (下方向からのアクセス例)
また、バッテリーを自動車へ搭載する用途にも適用可能です。図6に、海外の最大クラスの乗用車のボディ-に幅1700mmのバッテリーを下方向から搭載する場合のレイアウト例を示します。
それぞれの用途において、w88 moi nhat先の設備と近接して設置できるので、コンパクトなレイアウトが可能です。
図5、図6ともに、w88 moi nhat対象のバッテリーをオフセット把持することを想定しています。オフセット把持とは、w88 moi nhat対象のワーク(ここではバッテリー)の重心位置に対して、真
当社は、重量物搬送の自動化ニーズに応えるソリューションとして、「省エネ」「軽量」「省スペース」を実現し、かつ経済性を有する可搬質量1tのスカラ型w88 moi nhatMOTOMAN-ME1000を新たに開発しました。
MOTOMAN-ME1000は、EV用バッテリーの搬送用途に留まらず、重量物搬送全般へのソリューションへ展開可能です。今後も、お客さまのニーズを正確に捉え、課題を解決すべくw88 moi nhatの機能向上やアプリケーションシステムを含めた開発を推進していきます。