w88新着情報

可搬質量35～600kgの中大型産業用ロボット
w88全29機種を販売開始
– w88 –

新製品2017年11月13日

株式会社安川電機（本社：福岡県北九州市　代表取締役社長　小笠原浩）は、35～600kgの中大型可搬質量でw88、スポット溶接やプレス間搬送といった用途向けに産業用ロボットw88の全29機種を新たに開発・製品化しましたので、お知らせいたします。

1. 製品化のねらい

当社では、様々な業界や用途での使用に応じて最適化した特色あるロボットを開発し、お客様の製造現場の自動化・生産性向上に貢献すべく、他社に先駆けて多くの製品ラインアップを市場へ提供してまいりました。2016年9月に、新たな制御方式を採用し、世界各地で異なる電圧や安全規格へ対応できる新型ロボットコントローラYRC1000をw88小型機種に適用し販売開始しています。

このたび、新型ロボットコントローラYRC1000への対応ロボットの更なる充実を狙って、中大型可搬質量の新規29機種をリリースいたします。これらの幅広い製品ラインアップにより、お客様の多様な生産ライン構成に関するご要望への対応力・適応力が向上し、高効率・高付加価値を追求した次世代の生産ライン構築への包括的なソリューションを提供します。

＜新開発機種＞

No.	機種名	主な用途	可搬質量 (kg)	最大リーチ (mm)	備考
1	w88-GP35L	w88	35	2,538
2	w88-GP50	w88	50	2,061
3	w88-GP88	w88	88	2,236
4	w88-GP110	w88	110	2,236
5	w88-GP110B	w88	110	2,236	7軸タイプ
6	w88-GP180-120	w88	120	3,058
7	w88-GP120	w88	120	2,044
8	w88-GP165R	w88	165	3,140	棚置きタイプ
9	w88-GP180	w88	180	2,702
10	w88-GP200R	w88	200	3,140	棚置きタイプ
11	w88-GP215	w88	215	2,912
12	w88-GP225	w88	225	2,702
13	w88-GP250	w88	250	2,710
14	w88-GP280	w88	280	2,446
15	w88-GP400	w88	400	2,942
16	w88-GP400R	w88	400	3,518	棚置きタイプ
17	w88-GP600	w88	600	2,941
18	w88-SP80	スポット溶接	80	2,236
19	w88-SP100	スポット溶接	100	2,236
20	w88-SP100B	スポット溶接	100	2,236	7軸タイプ
21	w88-SP165-105	スポット溶接	105	3,058
22	w88-SP110	スポット溶接	110	2,044
23	w88-SP150R	スポット溶接	150	3,140	棚置きタイプ
24	w88-SP165	スポット溶接	165	2,702
25	w88-SP185R	スポット溶接	185	3,140	棚置きタイプ
26	w88-SP210	スポット溶接	210	2,702
27	w88-SP235	スポット溶接	235	2,710
28	w88-PH130RF	プレス間搬送	130	3,474
29	w88-PH200RF	プレス間搬送	200	3,505

2. 主な特長

（1）豊富なラインアップによる幅広い適用範囲

様々な製造ライン工程に適用可能な豊富なラインアップを取りそろえており、お客様の生産性向上に貢献します。（「3.主な用途」を参照）

（2）ロボットの出しうる最高速度で動作

最高速度動作指定(VMAX機能)により、直線動作時の最高速度制限を撤廃。ロボットの教示位置・姿勢に応じて、直線動作可能な最高速度を自動計算して動作します。これにより、従来の最高速度制限以上の高速度で動作することが可能となり、ロボットの動作時間を短縮します。

（3）動作速度変化によらず軌道は1本

新たな軌跡制御の採用により、軌跡誤差を最小化（当社従来比 80％向上）しているため、テスト運転・プレイバック時も動作速度変化によらず同じ軌跡で動作可能です。

（4）セットアップ時間の短縮と省配線

従来機種では2本必要だったロボットとコントローラ間の接続ケーブルが1本のみ^※1となりました。これによりセットアップの際の配線時間を大幅に短縮するとともに、配線の少ないすっきりとした設備を実現します。

※1 w88-GP400/GP400R/GP600については、接続ケーブルが2本（従来機種：3本→新機種：2本へ減少）、またw88-PH200RFについては、接続ケーブルが3本（従来機種：6本→新機種：3本へ減少）になります。

（5）メンテナンス性の向上

マニピュレータ内部の通信線の断線や各軸サーボモータのエンコーダ異常が発生した際には、プログラミングペンダント上に異常アラーム（該当ロボット軸の通信エラー）を表示し、異常箇所を特定しやすくなりました。また、通信線の断線時の仮復旧や異常箇所特定のための仮配線を行えるマルチポートが各部位に標準搭載^※2されており、仮復旧・仮配線にかかる時間が短縮できるなど、メンテナンス性にも非常に優れています。

※2 機種によってマルチポートの設置場所が異なる場合があります。

（6）電源回生による省エネ効果

今回販売開始する中大型機種に対応した新型ロボットコントローラYRC1000には、電源回生機能が標準搭載されており、お客様の生産現場での省エネに貢献します。特に、PHシリーズなどw88用途の大型ロボットでの電源回生効率が高く、省エネ効果を発揮します。^※3

※3 ロボット機種や用途、またお客様の生産現場での稼働状況によって省エネ効果は異なります。

（7）海外電圧（380V～480V）にトランスレスで対応可能に

新型コントローラYRC1000に内蔵されている電源変圧回路により、海外電圧（380V～480V）にトランスレスで対応可能です。これにより、コントローラの大幅な小型化・軽量化を実現しており、また海外でご使用される際に変圧器（トランス）不要で設置できるため、お客様の海外での生産現場の省スペース化および効率化に貢献します。

（8）スポット溶接電動ガン用サーボモータのラインアップ拡充およびバッテリレス化（w88-SPシリーズのみに適用）

従来型のスポット溶接電動ガン用サーボモータ（容量：1.5kW、2.0kW）に加えて、容量2.5kWのサーボモータを新たに開発。これにより、昨今の自動車生産ラインおける自動車ボデーの軽量化に伴う、ハイテン材やアルミ材などの高加圧スポット溶接への対応力が格段に向上しました。またw88-SPシリーズ対応の電動ガン用サーボモータは、当社新開発のバッテリレスエンコーダの採用によりバッテリレス化を実現しており、生産性・メンテナンス性の向上に貢献します。